憧れのハーレーダビットソン 気になる維持費はいくら?

大きなボディに豪快なエンジン音、それを颯爽と乗りこなす姿は多くのバイク乗りにとって憧れの姿ではないでしょうか。今のバイクから乗り換えたい、新しく買うならハーレーが欲しいと考える中で一番のネックとなるのが維持費です。一番気になるのは値段じゃないの?と思われた方もいらっしゃると思いますが、本体価格は購入前に支払いプランを考え無理なく払えるという人が多い一方で、乗り続けるための維持費までは分からない、ハーレーは大きいから維持費が高そうとつい尻込みしてしまう人も多くいるのです。とくに、バイクに乗った経験がない人にとっては概算を思い浮かべることも難しく、とりあえず中型バイクから…と、ハーレーの購入を断念した人もいるのではないでしょうか。憧れのハーレーだからこそ長く乗り続けたい、だからこそ知っておきたいのが維持費なのです。

維持費の前に初期費用から計算

維持費を計算する前に、そもそもハーレーを愛車にするためにはいくら必要なのか?ということを知っておく必要があります。なぜなら、モデルによって価格差があるだけでなく、ローンや分割払いといった方法を最初に選択すると維持費には本体価格も含まれてくるからです。本体価格を含まない維持費を計算する前に、初期費用を知っておくことでより具体的な維持費を知ることにしましょう。

まず、車種によって大きく変動するものがバイク本体の価格です。前述したように、ハーレーではモデルによって価格差が大きいことも特徴で、最も本体価格が安い「STREET 750」モデルだと約88万円から販売しています。一方で、最も本体価格が高い「CVO LIMITED」(三輪のトライクを除く)モデルは約550万円です。その価格差は約460万円と開きが大きいため、今回は人気のあるスポーツスターモデルやツーリングモデルを購入することのできる300万円を本体価格として設定したいと思います。これに加えて新車の場合は法定費用と諸費用が発生してきます。実は、この諸費用は排気量やお店によっても価格が変わってくるため一概ではないのですが、ハーレーの場合は約7万円〜10万円が相場と言われています。

初期費用の概算が分かったところで役に立つのが、ハーレーダビットソン公式のローンシュミレーターです。これは、最長150回の分割払いやボーナス払い、頭金まで考慮して計算してくれるためじっくりと支払いプランを考えることができるのです。これを用いて先ほどの本体価格300万円にもっとも近いモデル「Electra Glide Standard」(約295万円)を選択して計算してみます。すると、12回払いで約25万円、150回払いなら約2万5千円にまで月々の負担を軽減することが可能です。

なお、新車でバイクを購入したときは3年で車検を受けなければならないため、36回払いで計算してみると月々約8万7千円。もし、最安値のモデルである「STREET 750」を選んだ場合は月々約2万6千円になります。さらに、頭金を用意したりボーナス払いを追加すると月々の負担は軽減できるため、月々に支払うことが可能な金額から予算を逆算しても良いかもしれません。

気になる維持費を算出

おおよその初期費用が計算できたところで、肝心な維持費を見ていきましょう。とはいえ、そもそもバイクの維持費には何が含まれるのでしょうか?まず、法定的なものとして必ず発生する4つの費用があります。それは、「自動車税・自動車重量税・自賠責保険・車検」です。これを聞くと、自動車税ってバイクにもかかるの?と思われるかもしれませんが、実はバイクは軽自動車税に区分され納付の義務が生じます。排気量250cc以上は一律で年額6,000円と定められており、毎年5月が納付期限とされています。また、自動車重量税も排気量で金額が異なり、250cc以上で登録13年未満は1,900円となっています。

次に自賠責保険を見ていきましょう。これはクルマと同様に加入が義務づけられているため、バイクを持つ人は必ず支払わなければならないものです。自賠責保険は加入の契約年数によって金額が上下し、250cc以上のバイクなら1年間で約8千円。3年なら約1万5千円と割安になっています。ちなみに自賠責保険はどの保険会社と契約したとしても価格は変わらないため、任意保険と併せて加入する人が多いようです。この任意保険は保証内容や範囲、免許取得からの年数など多くの条件から保険会社がそれぞれ保険料を定めています。そのため、内容によっては高額にも手頃な価格にもなるため、購入前にじっくりと検討するほうが良いでしょう。

今回は一般的な相場といわれている年間2万5千円で計算していきましょう。そして、高額になると考えている人も多い車検は、法定費用として約2万円。これに加えて、パーツ交換が発生する場合は別途約5万円の費用が追加で発生してきます。そのため、法定費用2万円+車検代5万円+消耗代(オイル・フィルターなど)3万円と考えて、トータルの車検代は約10万円と想定しておけば問題はないでしょう。

ハーレー特有の維持費も忘れないように計算しよう

画像引用:https://www.harley-davidson.com

任意保険を除いた4つが法定的な費用として発生しますが、それ以外にも日常的な出費として忘れてはならないのがガソリン代です。燃料タンクの大きさや燃費性能、何よりレギュラーかハイオクの選択でも年間の費用は大きく変わってきます。ハーレーダビットソンは基本的にハイオクガソリンでの給油が指定されており、すべてのラインナップを平均した約18Lのタンクと仮定して計算しましょう。ガソリン代は変動しますが、おおよそ1回の給油で2千円〜3千円ほどになる見込みです。

さらに、ハーレー特有の維持費としてオイル代が挙げられます。どのバイクもオイル代はかかるんじゃないの?という声もありそうですが、ハーレーは空冷式エンジンを採用している上に設計が緻密なため、オイル交換を怠ると不具合が顕著に表れやすいという特徴があります。また、ほとんどのモデルで「エンジンオイル」「プライマリーオイル」「トランスミッションオイル」とオイル交換を3つに対して行わなければなりません。これに、オイルフィルターの交換もあるため、多くの人はエンジンオイルのみ3ヵ月に1回。それ以外は、半年〜1年に1回というペースで行っている人が多いようです。また、お店に頼んでしまうとエンジンオイルの場合は1回に約1万円、プライマリーオイルとトランスミッションオイルは5千円ほどになります。一方で、自分でオイル交換を行うとそれぞれ半額程度に費用が抑えられるため、せめて簡単なエンジンオイルだけは自分で交換してしまうほうが経済的と言えます。

これに加えてパーツ交換が発生した際に国産車の2倍程の費用が発生してしまいます。とくに純正パーツは関税や送料などが掛かってしまう上に、ハーレーを正確にリペアできる人は少ないために工賃も高い傾向があります。

ハーレーの維持費を算出してみると

画像引用:https://www.instagram.com/harleydavidsonjapan/

初期費用と法定的な費用、それに加えてハーレー特有の費用を計算したところで最終的な維持費を出してみましょう。ここまでの費用をまとめてみると、

となり、月々約11万2千円の維持費が発生する計算となります。また、任意保険に加入しない場合は月々約11万円の維持費となります。維持費の大半が車両本体価格となるため一括購入した場合は新車購入時の諸費用を除いて月々約1万7千円、より安い「STREET 750」などのモデルにすると車両本体価格を入れても維持費を大幅に下げることが可能です。

大きく変動する車両本体価格を除いたとき、ハーレーの維持費を考える上でもっとも気をつけるべきはパーツ交換とオイル交換代です。とくにパーツ交換は発生時期が予想できない上に、発生した際の費用は高額となります。また、オイルも頻繁に交換しなければ車体が傷んでしまうため、憧れの愛車を維持するうえでは必要経費となります。そのため、できるだけ大切に手を入れて乗り続けることが、高額なパーツ交換を伴わないランニングコストの良い方法です。今回のシミュレーション結果を基に具体的な費用を知ることで、ハーレーを持つという憧れを目標に変え、あなたも自分だけの一台を手に入れてみてはいかがでしょうか。

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