車中泊はできる?燃費はいい? 新型ハスラーの気になる疑問を解説

スズキの代名詞ともいえるクルマは数あれども、老若男女問わずに人気のある一台といえばハスラーではないでしょうか。5代目ワゴンRと共通のプラットフォームを用いながらも、15インチホイールや180mmの最低地上高を確保することで新たな軽CUV(クロスオーバーSUVの略称)としての地位を築き上げたスズキを代表する一台といえます。2014年に販売を開始されて以来、ユニークな車体デザインと使い勝手の良さがアウトドアブームの再燃と共に迎合され、今では老若男女世代を問わずに支持されています。

そして、2019年のクリスマスイブに現行モデルとなる2代目ハスラーが発表されると、現在(2020年6月時点)も最大で半年以上の納車待ちができるほどの注目を集めています。そのためか、インターネット上でも多くのメディアが新型ハスラーに関する情報を発信していますが、どうしても知りたい情報が少なくたどり着かなかったりまとまっていなかったりしているのではないでしょうか。

そこで、今回は発売から少し着いたタイミングということもあり、実際に新型ハスラーに乗る上で気になる疑問を解消できるように紹介していきたいと思います。

2代目になって運転はしやすくなった?

先代を踏襲したフロントマスク
画像引用:https://www.suzuki.co.jp

まず2代目へとフルモデルチェンジをしたことで気になるのは、大きく分けてデザインと性能の2つではないでしょうか。とはいえ、車体デザインに関しては見た瞬間に「ハスラーだ」と思えるような丸目ヘッドライトや“ボックスカー”ともいえるようなホリゾンタルデザインは、初代モデルを踏襲したことが誰の目に見てもわかるようになっています。実はこのデザインは、わざと初代モデルをすぐに想起させるようにしているとご存じでしたか?冒頭で書いたように初代ハスラーは老若男女から特徴的なデザインで認知されており、いわば誰もが一目見ただけで車種がわかるという貴重なクルマになっていたのです。そのため、スズキを代表するブランドへと育てるために、今回の2代目でも初代のデザインが踏襲されています。

もちろん、全ての外観デザインにおいて初代モデルを踏襲した訳ではなく 、ボンネット位置が高くなってピラーの立ち上がりも垂直に近くなっています。それに加えて、サイドウインドウは四角形に変化しながら、新たに増えたリアクォーターガラスと併せて視覚の確保へとつなげる工夫が見られます。

アウトドアギアを全面に押し出したデザインに
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こうしたデザイン面での工夫が運転のしやすさにつながっているのは外観だけでなく、2代目としてのオリジナリティが詰まっているインテリアにおいても同様のことが言えます。例えば、新型ハスラーのアイデンティティともいえる“3連インパネカラーガーニッシュ”部分。スピードメーターにカラー液晶が採用されたのは、スズキの軽自動車で新型ハスラーが初めてとなります。また、中央には9インチ大型高精細HDディスプレイが搭載されているためタッチパネル操作をスムーズに行うことができるだけでなく、GPS・みちびき・GLONASSのトリプル測位に対応しているため精度も上がっていると好評です。

そして運転をする上でもっとも肝心なのがエンジン部分ではないでしょうか。クルマの心臓部ともいえるエンジン機構は運転の乗り味を大きく左右してきますが、なんと新型ハスラーにはエンジン機構や駆動方式の違いから全8種類ものグレード構成が用意されているのです。

大きく分けるなら“ハイブリッドX”か“ハイブリッドG”の2種類で、この2つのグレードには約15万円の値段の開きがあります。具体的に言うと、ハイブリッドXのほうがLEDランプや本革巻きステアリング、UV&IRカットガラスを装備しているなど総合的な装備のグレードが高く設定されています。そして、それぞれ2WDと4WD、ターボが設定されているため乗り味が大きく異なってくるのです。

グレードの違いは大きい?

グレードに関わらず、オプションのサイドガーニッシュなどは選択可能
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ここで気になってくるのがグレードの違いでどれほど差が出るのか?ということではないでしょうか。まず、大切になってくるのが日常的に使用するシーンの想定です。

4WD仕様にはスノーモードを搭載
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例えば冬は雪が多いところに住んでいる場合や普段から山道を走っているという人にとっては、4WDという選択肢を外すことはできません。また、通勤で高速を走る時間が長い場合や週末のロングドライブは欠かさないという人の場合は、ターボエンジンのほうが楽に運転することができます。

これに加えて上質さが欲しい場合はXグレードを、そうでなければGグレードを選択するということになってくるでしょう。ただし重要なのは、新型ハスラーはどのグレードを選んだとしても先代モデルよりも運転しやすくなっているということです。NAグレード(ターボでないグレード)の場合は新型R06Dエンジンが搭載されており、スズキの軽では初となる新技術「クールドEGR」(最適なタイミングでガソリンを燃焼させるシステム)が使われています。

マイルドハイブリッドのイメージ図
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また、ターボグレードの場合では新技術である「マイルドハイブリッド」が搭載されており、より効率良く減速時のエネルギーをモーターアシストにまわすことができるため従来よりも低燃費を実現しているのです。こうした工夫からグレードの違いによる差異はあれども、先代モデルより進化して運転しやすいクルマへと生まれ変わっています。

車中泊は?アウトドアには本当に使える?

ラゲッジアンダーボックスは汚れても安心
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多くのユーザーが関心を寄せているのは運転のしやすさだけでなく、アウトドアシーンで本格的に使うことができるかどうかです。“あたらしい遊べる軽”というコピーのように、新型ハスラーでもスズキの軽CUVらしくアウトドアシーンでの活躍が期待されています。とはいえ、前述した“3連インパネカラーガーニッシュ”を見た段階で多くの人が、新型ハスラーはアウトドアに強そうという印象を抱いたのではないでしょうか。そのとおりで、新型ハスラーは開発段階から“アウトドアに強いクルマ”ということが念頭に置かれて開発されており、その工夫は随所に見ることができます。

随所に収納をつくる工夫が見られる
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中でも近年のアウトドアブームによって“軽自動車でも車中泊をしたい”というニーズも高まってきており、新型ハスラーでもテントを使用しない車中泊をメインとしたアウトドアに対応できるようにフルフラットになる防汚シートが採用されました。

とくに新型ハスラーの場合は、フルフラットにしたときにちょうど良い位置に小物入れや充電用シガーソケットが配置されていること。さらに、専用のアクセサリーにクッションやカータープ、バックドアネットなどアウトドアラインが充実していることからも車中泊を十分に楽しむだけでなく、より本格的なアウトドアシーンに強いクルマとして考えられていると納得できます。実際に乗っているユーザーの多くが先代モデルよりも優れた点として挙げているのが、ラゲッジアンダーボックスと助手席下の収納ボックスです。

取り外して持ち運べる収納ボックス
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荷室下にあるラゲッジアンダーボックスは新型になってからは取り外し可能になっているため、釣り道具や汚れた靴などをいれておいても帰宅してから洗うことができます。同様に、収納ボックスも取り外しが可能なためにピクニックバスケットのような使い勝手の良さがリアルなアウトドアシーンでも通用すると高く評価されています。

燃費はいい?

日常的な運転のしやすさやアウトドアシーンでの使い勝手は抜群。でも、やっぱり気になるのは燃費性能です。全グレードの中でも燃費性能が発揮されにくいとされているXシリーズ の4WD+ターボモデルを例にとってみると、総合(WLTCモード)で20.8km/L。市街地走行メインでは18.5km/Lとしながらも、高速道路メインでは21.0km/Lというカタログ燃費が設定されています。

したがって、普段は2WDを使用し前述したマイルドハイブリッドの性能を活かした走りをすると、十分に20km/L以上の燃費性能が期待できるということになります。
この燃費性能の良さはアウトドアシーンだけでなく日常的な使い勝手においても、魅力的と言えそうです。

新型ハスラーの人気に納得
今回は駆け足で多くの人が気になっている疑問をまとめて解消してみましたが、こうして俯瞰すると新型ハスラーの売れ行きが好調なことも納得できたのではないでしょうか。先代モデルからの確実な進化だけでなく、よりターゲットが明確になったインテリアやデザイン面での工夫は老若男女問わずに乗る人をワクワクさせる不思議な力をもっています。いまだに納車待ちが続くほど人気がある新型ハスラー。ぜひ一度、 その魅力を味わうためにも試乗をしてみてはいかがでしょうか。

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