燃費54㎞/L 新しくなったBMW5シリーズを4つのポイントで紹介

BMWの豊富なラインナップは、常にアップデートされ続けています。最も多いのは、マイナーチェンジと言われるもので、大きな外観や仕様の変化はないものの必要なところを強化するというイメージです。もう一つは、モデルチェンジと言われるデザインそのものが大きく変わるようなものです。今回、BMWが発表したのは「5シリーズ」に一部改良を施したものですが、マイナーチェンジに留まらない大幅な性能アップを実現しています。どのように生まれ変わったのか、今回は話題の「5シリーズ」を見ていきたいと思います。

よりモダンになった5シリーズ

画像引用:https://www.bmw.co.jp

2020年9月28日にBMWは、一部改良を施した「5シリーズ」を日本市場で販売することを発表しました。今回、改良されるのはセダンとツーリングの両タイプで、納車は10月以降を目途に順次出荷されるとしています。

セダンタイプと共に生まれ変わったツーリングタイプ
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新しくなった5シリーズについて、BMWの代表取締役社長 クリスチャン・ヴィードマン氏はオンライン記者発表会でも「次世代リーダーのためのクルマ、新型5シリーズを導入します」と、新型コロナウイルスの感染が拡大する中で、新たな指針となるようなモデルとしての思いも込めて販売に至ったと経緯を明らかにしました。

そして、よりモダンになった5シリーズには「安全性、贅沢な品質、サステナビリティ、コネクティビティ」という4つのポイントがあります。まずは、安全性という側面から新機能を確認しましょう。

同クラス最高水準となる安全装備の数々

まず、安全装備では「BMW 360°SAFETY」と呼ばれるパッケージを提供しており、常に事故が起こらないよう多くのカメラやセンサーでドライバーをサポートしてくれます。その中でも、今回の「5シリーズ」では高性能3眼カメラとレーダー、高性能プロセッサーを用いた運転支援システムを採用することで、従来のモデルよりも大幅に精度と正確性が向上しています。

また、ストップ&ゴー機能がついたアクティブ・クルーズ・コントロールやレーン・チェンジ・ウォーニング、レーン・ディパーチャー・ウォーニグ、ステアリング&レーン・コントロール・アシスト、サイド・コリジョン・プロテクション、衝突回避・被害軽減ブレーキ、クロス・トラフィック・ウォーニング、ペダル踏み間違い急発進抑制機能などが標準装備となっています。このように見ると多すぎて把握できないという人も多いかもしれませんが、この安全装備の多さこそが新しい「5シリーズ」の1つ目のポイントなのです。

ヴィードマン氏も「プレミアム・カー・セグメントの中で最も安全なクルマのひとつとなっています」と述べているように、同価格帯のクルマの中ではとびぬけた安全性能の高さを誇っています。加えて、審査委員会の承認を得て「セーフティー・サポートカー(サポカー)」として補助金対象モデルと認定されているため、安全でお得という一面も兼ね備えたモデルとなっているのです。

5シリーズとしての贅沢さもグレードアップ

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新しく生まれ変わった「5シリーズ」を見るための2つめのポイントは、贅沢な品質です。

ずっしりと重みのあるドアを開くと、新しくなったシートがドライバーを迎え入れてくれます。今回から採用となった新しいシート、“エクスクルーシブ・ナッパ・レザー・シート”は、表面にキルティング風のダイヤモンドステッチが施されており、5シリーズよりも上級クラスのものと同等の質感を実現しています。

インパネ部分も統一感のある新しいデザインへ生まれ変わった
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また、贅沢な品質というキーワードをそのまま体現したような、“エア・ベンチレーション”や“マッサージシート”というオプションも用意されています。さらに、特徴的なのが「BMW Individual」というプログラムに対応しているということ。今までは7シリーズや8シリーズに対応していたものが、今回の改良によって5シリーズでも「BMW Individual」を利用することができるようになります。

BMW Individualでは、世界に一つだけのモデルをつくることができる
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この「BMW Individual」とは、いわば世界に1台しかない自分だけのBMWをつくることができる、オーダーメイド・プログラムのことです。厳選された素材やボディーカラーをもとにドイツの匠による技術で思い描いた以上の一台を完成させる。まさに、BMWにおける贅沢の極みと言えるプログラムなのです。

BMWが力をいれる持続可能性のあるクルマ

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5シリーズがより贅沢になる一方で、BMWが重視しているのはサステナビリティ。日本語で、持続可能性とも訳される言葉が3つ目のポイントとなります。

「常に未来を見据え、サステイナブルなモビリティを実現するための革新的な技術で世界をリードしてきた」とヴィードマン氏が強調するように、BMWにおいて地球環境や自然との共生を果たすことのできるクルマづくりというのは非常に重きが置かれています。例えば、世界中のBMWグループの全生産拠点に供給される電力は、100%がグリーン電力になったり、新車における再生材料の比率も年々高まっていたりと目に見えない部分でも遵守されています。

また、2020年5月に「Edition JOY+」という環境に配慮したモデルを低価格で提供する新ラインナップが設定されたように、新しい「5シリーズ」においても環境に配慮されたクルマづくりがなされています。

ユーザーの持つ多種多用なニーズに応えるために、複数のパワー・トレインの選択肢を提供するというBMWの理念「Power of Choice(パワー・オブ・チョイス)」に基づき、クリーン・ディーゼル・エンジン搭載モデルはもちろんのこと、ガソリン・エンジン搭載モデル、プラグイン・ハイブリッド・システム搭載モデルの3つをラインナップしています。

ガソリン・エンジン搭載モデルでは、「523i」には標準出力直列4気筒エンジン、高出力の直列4気筒エンジンは「530i」、そして直列6気筒エンジン搭載モデルも「540i xDrive」として設定。また、クリーン・ディーゼル・エンジン搭載モデルでは、直列4気筒エンジンを搭載した「523d xDrive」の他に、前述したEdition JOY+モデルとして「523d xDrive JOY+」がカタログに仲間入りしています。

PHEVモデルが充電を行う様子
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そして、注目のプラグイン・ハイブリッド・システムモデル搭載モデルは、200Vで充電を行うと約4~5時間で満充電に。なんと、電気のみで54km(WLTCモード)の走行が可能で、ガソリン・エンジンと併用した場合はハイブリッド燃費消費率12.8km/L(WLTCモード)となっています。また、BMWで初となる「XtraBoost」機能によって、最高出力が先代モデルを30kW上回る215kWとなり、スポーツ走行も十分に楽しめるようになっているのです。

圧倒的な使いやすさを実現

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4つめとなる最後のポイントは、コネクティビティ。目玉となるのは「デジタル・キー」機能です。ドライバーはドアロックを行う際に、自身のiPhoneを鍵の代わりとして使用することができます。しかも、オーナーからアクセス権を与えられた人とデジタル・キーを共有することができるため、家族全員で乗りたいという人でも問題なく使用することができます。

コネクティビティはデザイン面でも実現されています。デザイン責任者のドマゴイ・ジュケッチ氏が「存在感が増し、表情が豊かになり以前にもまして現代的」と評しているように、リアからフロントをつなぐ(コネクトする)ようなデザインが印象的な意匠に仕上がっています。

M Sportパッケージでは、ベースデザインを一新したものに
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とくに、「M Sportパッケージ」を装備したモデルは、ベースモデルとは全く異なるデザイン設計がなされており、ジュケッチ氏が思い描くラグジュアリーでダイナミックなデザインが反映されています。

まとめ


ショールームへ足を運べない人も、デジタルショールームで新モデルをチェックできる

今回は、新しく生まれ変わった「5シリーズ」について見てきました。

デザインや性能を改良しながらもBMWの意思が体現されたモデルは、間違いなくこれからのBMWの指針となるようなクルマとなっています。ヴィードマン氏は「世界で最も成功したセダンとして、リーダーシップを継続していく」と自信を見せており、「駆け抜ける歓び」を明確に示していると言います。

ぜひ、あなたもその目で次世代モデルへの一歩を踏み出した、新しい「5シリーズ」をチェックしてみてください。

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