キャンプといえば大型のSUV車でバーベキュー、といったイメージがありましたが、最近では頑張りすぎないゆるいキャンプ、略してゆるキャンがブームです。女子高生たちのキャンプを題材にしたコミック「ゆるキャン△」が大ヒットし、アニメやテレビドラマにもなり人気を集めたことからご存じの方も多いかもしれません。スズキの軽SUVはコンパクトで小回りも利くので、ゆるキャンの最高のパートナーになってくれるはずです。ハスラーやジムニー、スペーシアギアなどラインナップも豊富なスズキの軽SUVの中で、あなたのキャンプスタイルにぴったりな一台はどのクルマでしょう?
ゆるキャンがブームになった理由は?
日本でも1990年代にキャンプを中心としたアウトドアがブームになったことを覚えている方はいらっしゃいますか?大型のRV車に大量のキャンピンググッズを詰め込み、バーベキューをしてテントで宿泊、というのが当時の主流でした。クルマを利用したキャンプ、いわゆるオートキャンプについて一般社団法人日本オートキャンプ協会では1986年以降、統計を発表しています。その統計によればピークは1996年で、当時のオートキャンプ人口は実に1,580万人でした。その後は長引く不況や少子化やインターネットの普及によるレジャーのインドア化などさまざまな要因から衰退の一途をたどり、2008年には705万人にまで減少しました。
しかし2012年以降は毎年参加人口が増えていき、2018年には850万人にまで回復しています。この動きのけん引役となっているのが若い女性のアウトドアファンの存在です。かつてのキャンプは専門知識や道具が必要とされておりハードルが高いものでしたが、専門知識なしでキャンプが楽しめるグッズも増え、それらがインターネットで簡単に購入できるので初心者にもハードルが低くなったのです。
登山を楽しむ「山ガール」が話題になったり、野外フェスが流行して自然にアウトドアに興味をもつ方が増えたことも要因の一つでしょう。もちろんインスタグラムなどのSNSでキャンプや山ご飯の様子を発信することが盛んになったのも影響しています。そして、「女子高生でもソロや小グループでもキャンプを楽しめる」ことを表現した「ゆるキャン△」の大ヒットが「キャンプはファミリーや大人数で楽しむもの」という固定概念をひっくり返したことも大きいでしょう。
スズキの軽SUVがゆるキャンにぴったりな理由
最新のキャンプグッズを使えば荷物もコンパクトにまとめられますし、少人数でキャンプに行くなら大型のSUVは不要です。むしろスズキの軽SUVなら狭い山道でも小回りが利き、また低燃費で環境負荷も少ないのでよりエコにキャンプを楽しめます。スズキの軽SUVなら高速道路を使った移動も十分こなしますし、ターボ車ならばさらに余裕でクルージングも可能、また高速料金も登録車よりも安くなるのでお財布にも優しい。車体はコンパクトですが室内空間は広く、前後シートを倒すことでフルフラットにすれば車中泊にも対応します。キャンプはやってみたいけれどテントは設営が面倒で、という方でもお手軽にアウトドアが楽しめますよ。
何よりもスズキの軽SUVはタフだけれどおしゃれなデザイン、ポップなカラーリング、便利で工夫された機能など、カタログを見ているだけでもなんだかわくわくしてきませんか?この機能をどんな風に使おう、今度はどこへ行こう、車中泊にもチャレンジしてみる?など、いろいろと想像するだけでも楽しくなってきます。またキャンプに便利なオプションが充実しているのも見逃せません。車中泊に便利なシェードやタープ、さまざまな荷物に対応するルーフラックや自転車を車内に搭載するためのアタッチメントなど、まるでアウトドアギアのカタログのような充実ぶりです。
ファミリーキャンプならスペーシアギア
ファミリーでキャンプに出かけるならスーパーハイトワゴンのスペーシアギアがおすすめです。シートを倒すとフルフラットになるのはスズキ車共通の美点ですが、スペーシアギアはフラットにしたときの広さが半端なく、小さいお子さんであれば家族3人が横になれるスペースがつくり出せます。1,410㎜の室内高と低床設計で天井も高く、車中泊も快適に過ごせます。さらにオプションで用意されているフロントプライバシーシェード(税込24,200円)とリアプライバシーシェード(税込27,500円)を購入すれば完璧でしょう。
エンジンや足回り、走行性能についてはスペーシアと同じなのでハスラーやジムニーのような悪路の走破性はないものの、遊び心を刺激する内外装デザインがアウトドア気分を盛り上げます。エンジンは自然吸気の「ハイブリッドXZ」(税込1,644,500円:FF)でも十分ですが、フル乗車+荷物満載で出かけることを考えればターボ仕様の「ハイブリッドXZターボ」(税込1,727,000円:FF)をおすすめします。価格差は約8万円ですが、動力性能がアップするだけでなくクルーズコントロールが追加されるので高速道路での移動が圧倒的に楽になります。さらにパドルシフト、本革巻きシフトノブも標準装備されることからお買い得感は高いでしょう。最近キャンプを始めた方には、いわゆる団塊ジュニアの方が多いと言われています。かつてのキャンプブームの頃に家族でキャンプに行ったときの楽しかった思い出がきっかけで自分でもやってみたくなったということなのでしょう。スペーシアギアでファミリーキャンプに出かければ新しい家族の思い出もつくれそうですね。
アウトドア好きな二人にはハスラー
アウトドア好き、キャンプ好きのカップルにおすすめしたいのがハスラーです。丸目2灯の可愛らしいデザインはそのままに、オフロード走行で重要なアプローチアングルとデパーチャーアングルは初代よりも拡大されているなど悪路の走破性は一層高くなっています。新設計のエンジンと低抵抗のCVTの組み合わせは優秀で、燃費には不利とされる4WDでも実燃費に近いとされるWLTCモードで24.4km/Lを記録します。
もちろんハイトワゴン譲りの使い勝手の良さも初代ハスラーから引き継いでいます。前席を倒して後席を畳んでフルフラットにすれば大人二人が余裕で横になれるスペースが現れるので、テントを設営しなくてもオートキャンプが楽しめます。オプションのリラックスクッション(税込25,850円)とカータープ(税込39,600円)を用意すれば、より快適に過ごせるでしょう。
ハスラーをアウトドア好きのカップルにおすすめしたくなるポイントがラゲッジルームの使い勝手の良さです。ラゲッジルームのフロアと後席背もたれは水がしみにくく、汚れてもさっと水拭きできる防汚素材となっているのでキャンプグッズも汚れを気にせずに積み込めます。
リアシートは左右独立で格納できるので助手席背もたれを前に倒せば、サイズにもよりますがサーフボードなどの長尺ものを積んでも前後で2名乗車が可能です。キャンプ道具の他にインフレータブルのSUPやマウンテンバイクなど遊び道具をハスラーにたっぷり積み込んでアクティブにアウトドアを楽しみたいですね。ちなみに「ゆるキャン△」にも野外サークルの担任、鳥羽先生の愛車としてハスラー(初代)が登場していますよ。
孤独を楽しめるあなたにはジムニー
大勢でわいわいと行くキャンプも楽しいけれど、一人の時間を満喫できるソロキャンプもやってみたい、そう考える方が増えているようです。オートキャンプ白書でもソロキャンパーの増加がブームを後押ししているとの報告がありました。友達同士でキャンプに行くなら前もって予定を合わせてサイトも予約して…となかなか事前の調整が大変です。その点、ソロキャンプは、ふと思い立ったときにふらっと出かけられる気軽さが魅力です。マナーさえ守れば、いつ何を食べても何をやっても自由です。
ソロキャンプなら荷物はさほど多くはならないので、積載性よりもどんな場所にも行ける走破性のほうが重要になってきます。キャンプに慣れてきたら、多くの人が行くメジャーなキャンプスポットではなくちょっとマイナーなところでキャンプしたくなるのではないでしょうか。
そんな孤独を愛するソロキャンパーのパートナーにふさわしいのは半世紀の歴史を誇る本格派4WDのジムニーです。ジムニーなら大型のSUVがちゅうちょするような細い山道やオフロードでもすいすい入っていけるので、少しマイナーなキャンプスポットへも余裕で行けます。助手席側を後ろに倒し、後席を前に倒すことで一人なら横になれるスペースが出現します。もちろん若干でこぼこはあるので、エアマットなどを敷く必要はありますが車中泊が可能になったのは旧型ジムニーから大きく進化したポイントです。
「ゆるキャン△」の主役、リンちゃんもソロキャンプ好きとして描かれていました。劇中ではスクーターに乗っていましたが、彼女が自動車免許を取ったらジムニーを選びそうな気がするのは私だけでしょうか。
サイズはミニマム、でも遊び方は無限大
これまで見ていただいたとおり、スズキの軽SUVは小さなボディにわくわくがつまっています。どの車もシートアレンジやラゲッジルームの使い勝手が本当に工夫されていて、どんな遊び方をしようか、とカタログ片手に考えているだけであっという間に時間が経ってしまいます。キャンプはすでに達人級の方も、あるいは今年こそキャンプを始めようと思っている方にも今回紹介した3車はおすすめです。スズキの軽SUVでゆるキャン、始めてみませんか?