MINI on the screen!MINIの活躍する映画を紹介

人気車種のMINIはクラシックMINI時代からさまざまな映画に登場してきました。中には「ミニミニ大作戦」のように、タイトルからしてMINIが主役?という作品まであります。そしてMINIになっても同様にスクリーン上で活躍する映画が作られ続けています。今回はMINIファンならより楽しめる?クラシックMINIやMINIの活躍する映画を紹介していきます。

ミニミニ大作戦(The Italian Job:1969年 イギリス)

画像引用:https://www.mini.com

MINIが活躍する映画といえばなんと言っても「ミニミニ大作戦」を挙げないわけにはいかないでしょう。ストーリーはいたってシンプルで、イタリアのトリノを舞台に400万ドルの金塊を狙う泥棒一味と、それを追うイタリア警察との攻防を描いたものです。

レッド、ブルー、そしてホワイトの3台のクラシックMINI(3台あわせてユニオンジャックですね)がイタリア警察のアルファロメオのパトカーとカーチェイスを繰り広げるのが最大の見せ場となっています。クラシックMINIがその小さなボディを活かして市街地や曲がりくねった峠道や村の中の細い道を縦横無尽に走り回る姿が爽快です。

邦題は「ミニミニ大作戦」ですが、原題は「The Italian Job」、直訳すると「イタリア人の仕事」ですが、「いい加減な仕事」という意味もあります(イタリア人の方、すいません)。映画の中ではイタリア警察がことごとく泥棒一味に裏をかかれるので、それを皮肉ったタイトルとなっているのですね。

なぜ「The Italian Job」が「ミニミニ大作戦」になるのかとネタにされることが多い邦題ですが、劇中でのクラシックMINIの活躍を見ていると悪くない邦題なのでは?と思うのですが。イギリスらしいユーモアもあり、軽快なタッチのお洒落な作品に仕上がっているのでMINI好きなら必ず押さえておきたい1本です。

劇場版シティハンター 新宿プライベート・アイズ(2019年 日本)


(引用映像:劇場版 シティハンター 新宿プライベート・アイズ オフィシャルサイト)

「シティハンター」はいわずと知れた北条司先生の人気マンガ、そしてそのアニメーション化作品です。そのシティハンターのなんと20年ぶりの新作劇場版として公開されたのが「劇場版シティハンター 新宿プライベート・アイズ」です。今回も主人公冴羽獠(りょう)の愛車として赤いクラシックMINIクーパーが登場しています。

クラシックMINIを愛車に選んだ理由ですが、北条先生によれば、もともとデザインが気に入っていたことに加えクラシックMINIのコンパクトさが作品の舞台となる新宿の狭い裏通りを走らせるのにぴったりだったことを挙げています。そして小さなMINIに、設定では身長186㎝の獠(りょう)が乗ることによるギャップでコミカルなシーンを演出したり、パートナーとの親密感を画面に醸し出せたりするなど、ドラマ作りにも役立っているとのことでした。

とくに言及はされていませんが、ひょっとしたらルパン三世が同じように小さなクルマ(フィアット500)に乗って心象的だったので、それを意識しているのかもしれません。いずれにしてもかっこいいヒーローと小さな可愛らしいクルマの組み合わせはそれだけでドラマを感じさせますね。

ところで劇中に登場するクラシックMINIはボディカラーがレッドですが、原作マンガでは当初ブリティッシュレーシンググリーンだったことをご存知ですか?これはテレビアニメ化する際にブリティッシュレーシンググリーンだと背景に溶け込んでしまって見えにくいことからレッドに変更されたそうですが、シティハンターは夜の場面も多いので、なおさらですね。

ちなみに原作の北条先生は1959年生まれ、そう、クラシックMINIと同い年ですね。こんなところにも不思議な縁を感じさせますね。インタビューで北条先生はMINIも登場させられないか考えている、とおっしゃっていましたが、獠(りょう)はクラシックMINIがかなりお気に入りの様子なので、MINIに乗り換えるのは当分先になりそうです。

ピクセル(Pixels:2015年 アメリカ)


(引用映像:ピクセル 予告 Sony pictures Japan)

NASAが地球外生命体へのメッセージとして発信した地球の紹介映像の中に、昔懐かしの「インベーダーゲーム」の画像が含まれていました。たまたまこの映像を見てしまったのが、インベーダーゲーム登場のキャラクターそっくりの宇宙人。不幸なことにこの映像を自分たちへの攻撃予告と勘違いしてしまい地球を攻めにやってくる…というハチャメチャなストーリーですが、そこは「ホームアローン」や「ナイトミュージアム」を手掛けたコメディ映画の手練れ、クリス・コロンバス監督だけあって子どもから大人まで楽しめる作品に仕上がっています。いや、むしろ「ドンキーコング」や「ギャラガ」「パックマン」など、懐かしいゲームキャラクターが目白押しなので大人のほうが「おお!」と反応してしまうかもしれませんね。

映画の中で人類の危機に立ち上がる中年の元ゲームおたくが駆る、対宇宙人用のマシンとしてBMW MINI(クーパーS 3ドア)が登場します。ミニミニ大作戦で登場するMINIはレッド、ブルー、ホワイトのユニオンジャックイメージのボディカラーでしたがこちらはそれぞれレッド、ブルー、オレンジそしてピンク…まるで日本の戦隊ヒーローですね。

ゲームの中同様、グリッドで構成された直線的な道をMINIがきびきびと走るシーンが印象的で、いわゆるMINIのゴーカートフィーリングをうまく活かした演出はさすが!です。

この映画の公開を記念して、2015年4月1日、ドット絵で構成されたMINI5ドアが全国のディーラーで販売されました。通常のMINIと異なりボディはスチールではなく、すべて細かなピクセルで構成され、シチュエーションによってボディ形状を変更できるというハイテクマシンに仕上がっていました…はい、もちろんMINIのエイプリルフールネタです。

MINIからのプレスリリース

ミニミニ大作戦(The Italian Job:2003年 アメリカ)

画像引用:https://www.mini.com

 


(「ミニミニ大作戦」予告編You Tubeムービー)

1969年のミニミニ大作戦のリメイク作品で、登場するMINIもデビューしたばかりのMINIにアップデートされています。ストーリーはほぼオリジナルと同様ですが、後半部分の舞台をイタリアからロサンゼルスに移しているのはMINIがクラシックMINIよりもサイズアップしたのにあわせての変更かもしれません。もちろんMINIを使ったカーチェイスはオリジナルよりも派手に演出されており、お約束の地下鉄爆走シーンもスタイリッシュな仕上がりとなっています。

使用されている初代MINIはチリレッドのクーパーS、ペッパーホワイトとインディブルーのクーパーの3台です。ただし撮影にあたってBMWが提供したMINIはなんと32台にものぼるそうです。なお、クラシックMINIもシャーリーズ・セロンの愛車として冒頭で登場していますよ。

MINIの走りっぷりもさることながら、キャストが豪華な点も見どころの1つです。マーク・ウォールバーグ(「トランスフォーマー」)、シャーリーズ・セロン(「ワイルド・スピード ICE BREAK」)、エドワード・ノートン(「ファイト・クラブ」)、そしてジェイソン・ステイサム(「ワイルド・スピード」「トランスポーター」)など、今ならそれぞれで主演映画が1本撮れてしまう俳優ばかりですね。

そのジェイソン・ステイサムが出演している「ワイルド・スピード」シリーズの「ワイルドスピード・スーパーコンボ」の中でこんなお遊びがあったのをご存知ですか?クルマ好きのショウ(ジェイソン・ステイサム)がガレージにコレクションしているそうそうたるクルマの中になんとクラシックMINIが…「イタリアの仕事で使ったんだよ」、というショウに、ホブス(ドウェイン・ジョンソン)が「お前にお似合いだよ!」というやりとりには、リメイク版「ミニミニ大作戦」を観た方なら思わずニヤリとさせられたのではないでしょうか。

ちなみに監督のF・ゲイリーグレイは「ミニミニ大作戦」の後に、シャーリーズ・セロンとジェイソン・ステイサムも出演した「ワイルド・スピードICE BREAK」の監督も務めています。なんとなく「ワイルド・スピード」シリーズとテイストが似ているのは、クルマを使ったアクション映画というだけではなく、監督や出演者が被っているからかもしれませんね。

ワイルド・ドライバー(Pork Pie:2017年ニュージーランド)


(引用映像:ワイルド・ドライバー 予告編 You Tubeムービー)

最後に紹介するのは日本ではちょっと珍しいニュージーランドの映画です。居候していた友人の家から追い出された小説家志望の青年が、ひょんなきっかけでMINIを運転するルークと出会い旅を続けることに。しかし、実はこのMINIが盗難車で二人はニュージーランド中を逃げ回る羽目になる、というロードトリップコメディです。無数のパトカーとMINIのカーチェイスが見どころですが、後半でMINI、クラシックMINIがつぎつぎ登場するシーンはMINIファン必見です。

実はこの作品は1981年に同じくニュージーランドで作られた「明日なき疾走」(Goodbye Pork Pie)のリメイク作品です。「明日なき疾走」はクラシックMINIで同じくニュージーランドをあてもなく旅をするロードムービーで、監督はなんとマット・マーフィー監督の実父であるジョフ・マーフィです。

「明日なき疾走」はニュージーランドで当時大ヒットを記録しました。クラシックMINIに乗るユーザーが増え、イエローのクラシックMINIを映画と同じ仕様にして楽しんだり、野外スクリーンでファンが集まって上映会を開催したりと、ニュージーランドでは今でも根強い人気があるようです。無名だったジョフ・マーティはこの映画の成功を受けてハリウッドに進出し、後にスティーブン・セガール主演の「暴走特急」などを手掛けています。

それにしても30年以上経って、父親のヒット作を監督になった息子がリメイクで手掛けるなんて、なかなか粋ですね。

残念ながらオリジナル、リメイクとも日本未公開作品でDVDリリースのみとなっていますがMINI好きなら間違いなく楽しめる作品なので、もしレンタルや配信で見つけたらぜひ!

MINIはキャラクターが立っている!

画像引用:https://www.mini.jp

MINIが登場する映画といえば、今回取り上げた作品以外にも「Mr.ビーン」、「ボーンアイデンティティ」、「オースティンパワーズ」など数多く存在します。

スクリーンに登場するクラシックMINIもMINIも単なる背景や小道具にとどまらず、登場人物に負けない存在感を示しています。

リッチな中年紳士が乗っても、お金のない青年が乗っても、ブロンドの美人秘書が乗っても、なぜか似合ってしまい、そしてそれぞれにストーリーを感じさせるようなクルマはMINI以外には見当たりません。スクリーンの上で活躍するMINIを見る機会は、これからもまだまだ増えそうですね。

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