M850で走りを堪能 BMW渾身のクーペ

BMWと聞くと、高級車として市街地を優雅に走っているイメージを思い浮かべる人も多いと思います。しかし、そのイメージと同じくらいにモータースポーツでの活躍が脳裏に焼き付いている人もいるのではないでしょうか。とくに、WTCC(世界ツーリングカー選手権)やニュルブルクリンク24時間耐久レースは、BMWの存在感が大きなレースとしても有名です。そのようなモータースポーツで活躍する裏には、BMWが時間と労力をかけて編み出した技術レベルの高さがあります。そして、その技術や知識を市販車へと多く応用させているのが、BMWの8シリーズ。この8シリーズに新たにラインナップされたのが、「BMW M850i xDrive クーペ」です。今回はBMWが技術の粋を集めて作り出した、新たなクーペを詳しく見ていきたいと思います。

「洗練された美しさ」×「スポーツカー」

「BMW M850i xDrive クーペ」の発表は、2018年6月に開催されていたル・マン24時間耐久レースで行われました。もともと、コンセプトカーとして2017年に8シリーズクーペが公開されていたのですが、コンセプトカーと市販車では外観も大きく異なることに加えて、約20年ぶりの新モデルということで多くのカーマニアや関係者から関心が寄せられていました。また、発表の場所もル・マン24時間耐久レースということもあり、否応なしにスポーツカーとしての側面が期待された車種でもありました。

これらの期待を一身に背負った「BMW M850i xDrive クーペ」は、見事それらの期待以上のマシンスペックと美しさを持った1台として、2018年11月に日本でも発売されました。「BMW M850i xDrive クーペ」を見たときに、まず目に飛び込んでくるのが印象的なフロントグリルです。BMWを象徴するキドニーグリルを採用しているのはもちろんのこと、他のシリーズと比較しても低い位置にあることが印象的です。低い位置からのびるボディには、一目見てクーペらしさを印象付けるかのようなルーフラインとウェッジ・シェイブを彷彿とさせる美しいラインが見て取れます。一方で、コンパクトなサイドミラーやBMWらしさのあるL字型テールライト、ヘッドライトにはブルーのアクセントを取り入れるなど、ラグジュアリーさも際立つようなデザインになっています。このスポーツカーの因子とラグジュアリーな雰囲気をかけ合わせたものが、「BMW M850i xDrive クーペ」の特徴であり、唯一無二の外観となっているのです。

インテリアにも妥協なし

画像引用:https://www.bmw.co.jp

「BMW M850i xDrive クーペ」が「スポーツカー×ラグジュアリー」を体現しているのは外観だけではありません。ドアを開け、ドライビングシートへ座ると、一般的な乗用車とは一線を画した乗り心地とデザインに圧倒されるでしょう。座った瞬間に感じるのは、スポーツカーらしいレーシングフィールのインパネです。とくに、運転席から集中的にコントロールできるように配置してあるだけでなく、全体に直線的なデザインを多用しているため、より前へ進むという意識をドライバーへと印象付けてくれます。また、それらの装飾にはステンレス・スチール・ファブリックも用意されており、よりスポーツカーらしい内装を好む人も満足できるようになっています。

また、スポーツ性だけでなく同時に強いラグジュアリーさを感じるのは、仕立てにまでこだわったBMWらしさがシートやシフトノブに反映されているからです。コントラスト・ステッチを施した皮張りのシートは、触らずとも上質と分かるしつらえになっています。また、シフトノブも“クラフテッド・クリスタル・フィニッシュ”、つまり手作業によるガラス仕上げになっているため、華やかさと高級感を室内全体にもたらしています。
さらに、妥協のないインテリアは、見た目だけではなく実用性も兼ね備えています。
ドライビングシートは、よりスポーティーな走りを支援するべくショルダー部分を高くし、体のホールド感を高めています。さらに、着座姿勢が低くなるようにデザインされているため、ドライバーはより走りに集中することが可能になっているのです。

公道でも最大限のパフォーマンスを発揮

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「BMW M850i xDrive クーペ」は、外装・内装ともに優れたデザイン性を有していますが、その本質は走りそのものにあります。前述したように、多くのレースで培われてきたノウハウが集結しているのが、フレームやエンジン、それらを支えるチューンや制御系統です。
とはいえ、市販車である「BMW M850i xDrive クーペ」は、サーキットを走行するためのクルマではなく日常的な走りを楽しむクルマと言えます。そのため、オーバースペックとなりすぎないように、公道での走行を想定した仔細なチューニングがなされています。クルマの核とも言える部分がボディフレームであり、「BMW M850i xDrive クーペ」は高剛性ボディと“アダプティブMサスペンション・プロフェッショナル”と呼ばれるサスペンション機構が採用されています。このサスペンション機構によって、どんな路面コンディションでも安定したコーナリングを実現しており、電子制御スタビライザーで横滑りを軽減することで高速走行時の安定したコーナリングを可能にしています。

また、ドライバーは“クルージング(快適性重視)”か“スポーツ走行(俊敏性重視)”を選択することができ、好みの操作性やレスポンスを得ることができるようになっています。「BMW M850i xDrive クーペ」は、公道での走りの楽しみを追求する一方で、時代に求められている安全性も兼ね備えています。BMWの最新テクノロジーである“BMW Personal CoPilot”を採用しており、ドライバーが単調な状況や過酷な状況に置かれたときに運転をアシストする機能が搭載されています。3D技術を採用した駐車時のアシスト機能では、トップビューやサイドビュー、リヤビューなど多視点で自車の位置を把握することができ、より安全で確実に駐車をすることが可能になっています。

また、“ドライビング・アシスト・プロフェッショナル”という総合的な安全パッケージを備えていることにより、衝突回避や被害軽減ブレーキなどで致命的な事故を防ぐことが可能です。また、“ACC/アクティブ・クルーズ・コントロール”により210km/hという高速走行時でも、車線を逸脱せずに安全なステアリング操作を実現しています。(※テスト環境下の本国ドイツではアウトバーン(速度無制限道路)があるため210km/hとなっていますが、日本では法定制限速度を遵守する必要があります。)

「BMW M850i xDrive クーペ」では、現行の車種ラインナップの中でも最新テクノロジーが多く採用されています。そのため、スポーティーな走りとラグジュアリーな快適性を兼ね備えつつ、安心・安全の装備がドライバーを保護し、サポートしてくれるのです。

8シリーズの成功へ

画像引用:https://www.bmw.co.jp

BMWの8シリーズというと、今回の「BMW M850i xDrive クーペ」が2世代目にあたり、初代モデルは1990年に発表されています。実は、初代モデルは日本においても需要を完全に拾いきれず、ライバル車へとユーザーが流れたという苦い記憶が思い起こされます。そんな8シリーズの2世代目として「BMW M850i xDrive クーペ」が登場したことにより、今後のBMWにおいて8シリーズというナンバリングは重要な位置を占めていくようになるでしょう。とくに、今回紹介したような最新のテクノロジーと走行性能を追求する姿勢が合わさった車種は、BMWをはじめとするドイツ車においても少ないため、実験的かつBMWの粋を集めたモデルが「BMW M850i xDrive クーペ」と言えます。

2018年11月には同じ8シリーズとして「カブリオレ」が発表されたこともあり、ますます盛り上がりをみせていくことは間違いありません。8シリーズの中でも、「BMW M850i xDrive クーペ」は“ラグジュアリースポーツカー”といえる1台でもあります。そんな唯一無二の「BMW M850i xDrive クーペ」がBMWの中で、新たな地位を築き上げる日も近いかもしれません。

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