BMWは、2018年の10月31日に、過去に人気のあったボディーカラーである、「アイスブルー」を復刻させたモデル「MINI ICE BLUE EDITION (ミニ・アイスブルー・エディション)」と「MINI ICE BLUE BLACK EDITION(ミニ・アイスブルー・ブラック・エディション)」の先行予約を全国で開始しました。
MINI ICE BLUEのコンセプト
今回のMINI ICE BLUEのコンセプトは、「COOL IS BACK (時を超えて愛されるもの)」となっていて、古くから愛されているアイスブルーのモデルを、改めて復刻させる意味をメッセージとして伝えています。公式サイトでは、以下のように詳しいコンセプトを説明しています。
「どんな流行も無力にするほど、逆らいきれない魅力を放つものがある。利便性や効率に縛られず、それは時に儀式を強いる。だが、その儀式は、いつの間にか心地良さすら感じさせる。」
どんなに時代が進んでも、「カッコいいものはカッコいい。良いものは良いというMINIの精神を見事に反映しているコンセプトであると言えるでしょう。
MINI ICE BLUEのデザインは?
MINI3ドアとMINI5ドアに、1960年代に人気のあった、ノスタルジックカラー「アイスブルー」を採用した限定車の特徴は、なんといっても色。
MINIらしいクラシックなレトロ感を感じさせるとともに、最新のMINIが持っている先進性が融合している、レトロモダンなデザインになっていると言えるでしょう。
また、オーダーメイドサービスである「MINI Yours Customized」の3Dプリント技術を使った、外装パーツや、インテリアサーフェイスを装備しています。
限定車ならではの、「MINI ICE BLUE」の文字も、インテリア・サーフェイスとサイド・スカットルに刻印されていて、購入するユーザーのスペシャリティをより高めてくれること間違いなしのデザインとなっています。
5ドアでの国内初?6速のMT(マニュアルトランスミッション)を搭載
さらに、今回の限定車には、MINI5ドア クーパーSでは、5ドアで国内初の導入となる「6速マニュアルのトランスミッション」を搭載しています。
近年、人工知能やAIなどの分野の技術が進歩してきており、「自動運転」の機能を搭載しているクルマも増えてきています。昔と比べるとMT車は減り、ほとんどの方がAT車に乗っていますよね。
しかし、そんな中で、今回の復刻カラー車は、MT車として発売されています。
もともとMINIは、「ゴーカートフィーリング」と言われているクイックなハンドリングが特徴的で、加速までのスピードが非常に速く、クーパーSのリッターエンジンにキレのいい速さを加えてくれます。
MT車に乗った経験のある方なら分かるかもしれませんが、MT車は、正直AT車と比べて相当操作が面倒です。
MT車を運転するときは、操縦する技術も上手い下手がハッキリと表れますし、操作そのものが煩雑です。当然運転中にそういった操作を何回も繰り返さなければならないので、AT車と比べてミスも多いのです。
しかし、ドライブに対してこだわりを持っている方であれば、「クルマを操縦する」という感覚を最大限に味わうことができるため、よりドライブに楽しさを感じることが可能になります。
今回のMINI ICE BLUE BLACK EDITIONは、ベースがクーパーSであるため、最高出力192ps/5000rpmと最大トルク280Nm/1350-4600rpmを発生する2.0L直列4気管ターボとの組み合わせになっています。
エンジンを発進するときも、街中でもドライブを全く難しいと思わないはずですし、高回転まで行くと、かなりスムーズに加速して私たちを楽しませてくれます。操作することそのものを楽しみたい方はとても楽しめるモデルになっているのではないでしょうか。
MINIとアイスブルーの歴史
現在でこそ、MINIはBMWによって生産・販売されていますが、もともとはイギリスのBMC(ブリティッシュ・モーター・コーポレーション)が生んだ大衆車でした。
イギリスの自動車工業は、長らく低迷を続けていたため、その業界状況を反映し、生産、販売会社の名前は幾度も変わりましたが、そんな中で、ミニ自体は、1959年の創業から、BMWの傘下に入る2000年まで40年以上にわたって、生産と販売が継続されてきました。
現在販売されているモデルは、「MINI」という名称で売られているため、それに対して、初代ミニのモデルは「クラシックミニ」、「BMCミニ」、「ローバーミニ」などの名称で呼ばれています。
クラシックモデルとしては、発売当初「オースチン・セブン」、「モーリス・ミニ・マイナー」の名前でイギリス国内向けに販売されていたのですが、今回のアイスブルーのカラーは1959年製のモーリス・ミニ・マイナーでも採用されていて、普通に発売されていました。
この当時、MINIは映画やミュージシャンを通じて、1960年代の大衆文化の中にその存在を焼き付けていました。ビートルズのメンバーやエリザベス2世もMINIを所有しており、大衆車としての地位を確立していたのです。
こういった理由から、アイスブルーは当時の大衆に大変広く受け入れられていて、とても人気のカラーだったと言われています。
それから、新世代のMINIが誕生してからも設定していた時期もありますし、標準色が選べなくなってからも限定車に採用されたりしていました。
そのため、MINIファンの間では、密かに人気のカラーでもあるんです。
MINI ICE BLUEの装備内容一覧
では、次に今回発売されるモデルの、装備内容について見ていきます。今回は、分かりやすいように、限定モデル2つを装備の一覧にしてまとめてみました。
MINI ICE BLUE EDITION(MINI クーパー 3ドア)の主な装備内容
・ボディー・カラー(特別装備)「アイス・ブルー・ソリッド」
・ホワイト・ルーフ&ミラー・キャップ(特別装備)
・オリジナル・デザイン サイド・スカットル/インテリア・サーフェス(特別装備)
・15インチ アロイ・ホイール ヘリ・スポーク シルバー
・LEDヘッドライト/LEDデイライト・リング(特別装備)
・LEDリア・コンビ・ランプ(ユニオン・ジャック・デザイン)(特別装備)
・ホワイト・ターン・シグナル・ライト(特別装備)
・カメラ&パーキング・アシスト・パッケージ(特別装備)
・PEPPERパッケージ(特別装備)
MINI ICE BLUE BLACK EDITION(MINI クーパーS 5ドア)の主な装備内容
・ボディー・カラー(特別装備)「アイス・ブルー・ソリッド」
・ブラック・ルーフ&ミラー・キャップ(特別装備)
・ブラック・ボンネット・ストライプ(特別装備)
・17インチ アロイ・ホイール コスモス・スポーク ブラック(特別装備)
・オリジナル・デザイン サイド・スカットル/インテリア・サーフェス(特別装備)
・LEDヘッドライト/LEDデイライト・リング
・LEDリア・コンビ・ランプ(ユニオン・ジャック・デザイン)
・ホワイト・ターン・シグナル・ライト
・カメラ&パーキング・アシスト・パッケージ(特別装備)
・PEPPERパッケージ(特別装備)
今回の装備内容で気になったところとしては、やはり前述したオリジナル・デザインで、サイド・スカットルとインテリア・サーフェスに、ブランド名が刻印されているというのがポイントです。
また、ヘッドライトとリアランプには、LEDライトを採用しており、ライトの明るさも極めつきです。リアランプのほうは、MINIの生まれ故郷であるイギリスの象徴でもある、ユニオン・ジャック(イギリスの国旗のデザインのこと)が内蔵されており、ライトがつくと印象的な後ろ姿を演出しています。
MINI ICE BLUEの気になる価格は?
今回は、120台限定のMINI ICE BLUE EDITION(クーパー)が367万円、380台限定のMINI ICE BLUE BLACK EDITION(クーパーS)が410万円に設定されています。
値段感としては普通のクーパーが300万円付近で、その上のクーパーSが400万円付近となっているため、MINI ICE BLUE EDITIONは67万円くらい、MINI ICE BLUE BLACK EDITIONは10万円くらいそれぞれ値段がアップしていますが、限定車であることを考慮するとそれほど高くないように思われます。
MINI ICE BLUEのアイスブルーのレトロモダンな色を、数十万円で手に入れることができれば、十分な価値があるので、MINIファンの方は、是非とも購入を検討してみてはいかがでしょう。