【訃報のお知らせ】
親日家でミシュランの星を世界一獲得しているフランス料理の巨匠、ジョエル・ロブション氏が8月6日、スイスのジュネーブで亡くなられました。73歳でした。ご逝去を悼み、謹んでお悔やみ申し上げますとともに、心からご冥福をお祈りいたします。
その人の人生や生き様が評価される「ブランド・フレンド」
今年の2月、フランス料理人のジョエル・ロブション氏が、BMW Japanの「ブランド・フレンド」に就任しました。さて、このブランド・フレンドとは一体、なに友なのか? 某カフェ企業が唱える「アンバサダー」、それとも何とか県の「観光大使」のようなイメージなのでしょうか? そのどれもが、当たらずといえども遠からず…。過去には、BMW New 5シリーズのブランド・フレンドに中田英寿氏や、BMW X2のブランド・フレンドに香取慎吾氏が任命されていますが、そのブランド・フレンドの役割とは、さて如何に?
◆関連コラム
例えば、アンバサダー(Ambassador)という単語は、「使節・大使」と翻訳され、日本では文化人や著名タレントなどが「ブランド大使」として任命される際に使われています。企業のブランドや製品を支援する、言わば熱狂的なコアユーザーを指すことが多いようです。つまり、BMW Japanの「ブランド・フレンド」とは、アンバサダーとほぼ同義語の「ブランド大使」のような位置づけではないでしょうか。
この度のジョエル・ロブション氏のブランド・フレンドの就任は、彼の料理に対する世界観と、BMWブランドの「ラグジュアリー・クラス」における世界観が一致することで、実現したものだとか…。ということで、今回のコラムは、その「ブランド・フレンド」に任命されたジョエル・ロブション氏と、ラグジュアリーなBMW7シリーズ限定車との濃密なる関係についてのご紹介です。
大の日本びいきでかなり有名な、ジョエル・ロブション氏
まずは、彼の経歴からご紹介しましょう。ジョエル・ロブション(Joël Robuchon)氏は、言わずと知れた「フランス料理の巨匠」です。日本のマスコミでは、「フレンチの神様」や、「フレンチの皇帝」と称されることも多々あります。15歳の時から料理の道へ。見習いシェフを経てキャリアを研鑽し、わずか28歳にして「コンコルド・ラファイエットホテル」の総料理長に抜擢。1976 年には、料理人の最高勲章でもあるMOF※を受賞しています。1990 年代以降はフランス国外へ進出、とりわけ日本での出店には積極的で、洋食・和食を問わず、日本の料理界へ多大なる影響を与えています。
※ Meilleur Ouvrier de France:国家最優秀職人章、フランスにおける料理人の最高勲章のこと。
そして周知の事実なのですが、ジョエル・ロブション氏は、大の日本びいきだということ…。恵比寿・六本木・日本橋・丸の内・渋谷・新宿にて、レストラン6店舗、パティスリー&ブランジュリー5店舗、ウェディング1店舗を展開するほどの多角化経営です。1996 年には現役を一旦退きましたが、彼の弟子たちの、今一度一緒に働きたいという熱望から、2003 年にはすぐに現役復帰しました。ここから再び、フランス料理界の最前線に躍りでて、世界各地にロブション帝国を築き上げました。
美食を極めた40年。ラグジュアリー・カーを極めた40年。
自らも愛車のBMWを駆り、ヨーロッパの各都市を行き来していたという、ジョエル・ロブション氏。自身が創る料理と、BMW社のクルマ造りには共通した世界観があると語っています。彼の料理における哲学とBMW7シリーズが持つ哲学が重なり合うとき、今までにないリュクス(豪華さや優雅・上品さ)なコラボレーションが生まれます。この両者に共通するのは、常に完璧さを求め続ける姿勢と、伝統の中にある革新。この共通する世界観こそが、ジョエル・ロブション氏がBMWのブランド・フレンドに就任した第一の理由かもしれませんね。
出典:BMW Japan
同じ40年もの年月を極めた者として、その共通した世界観をご紹介しましょう。例えば…完璧なまでの、飽くなき探求心を持つこと。両者とも連綿と伝えられている伝統の技術を完璧にマスターしながらも、新しいアイディアを常に取り入れ、そこから新しい技術を発想する。それは料理の創作でも、BMWのクルマ造りにも通じる、最高の気概と情熱と言えましょう。例えば…伝統を生かすため、誰よりも革新的であること。絶えず変化していく激動の時代で、伝統を生かし続けるためには、技術やノウハウを駆使しながら、誰よりも革新的でなければなりません。いかなるシェフでも三つ星を維持し続けるのは容易ではなく、常に意識しているのは、革新的であることです。そのことにおいてジョエル・ロブション氏もBMWも、互いに伝統を守りながらも革新を続けてきたと言えるでしょう。まさに、「伝統と革新の融合」。共に40年間を成長し続けてきた、仕事に対する愛と情熱がなせる技だと思うのです。
最高峰と最高峰のブランドの饗宴に酔いしれた発表会
東京の恵比寿ガーデンプレイス内にある、近世フランスの古城を思わせる石造りの建物。この館の扉を開けた先のグラン・メゾンには、まさにフランスそのものが実在するといわれます。「ミシュランガイド東京2008」発売の年から11年連続で三つ星を獲得し続ける、言わずと知れたフランス料理の名店「ガストロノミー“ジョエル・ロブション”」。最高級の素材を惜しみなく使い、その素材が持つクオリティを最大限に引き出す名店です。ジョエル・ロブション氏が世界展開する様々なレストランの中でも、“最高峰のブランド”として世界中の舌を魅了し、彼のモダンフレンチの神髄を味わうことができます。
出典:BMW Japan
2018年2月14日、その晴れがましい舞台のレストランで、BMW 7シリーズの誕生40周年を記念した、特別限定車40 Jahre(フィアツィッヒ・ヤーレ)がベールを脱ぎました(世界限定200台、日本限定14台)。発表会ではこの日、BMWラグジュアリー・クラスの「ブランド・フレンド」に就任したジョエル・ロブション氏も、駆けつけて登壇。BMW7シリーズのもっとも新しいモデルに出逢ったジョエル・ロブション氏が、彼自身の40年間を振り返り、BMW7シリーズの40年と照らし合わせながら語った“伝統と革新のストーリー”。最高峰と最高峰のブランドの饗宴に、招待客は至福のひとときを味わえたことでしょう。
出典:BMW Japan
深遠なる知性と気品のBMW 7シリーズ 40 Jahre
BMWラグジュアリー・セダンの頂点に君臨する存在として、絶え間なく自らを革新し続けてきた 7シリーズ。1977年、鮮烈なデビューを果たした初代モデルは、瞬く間に多くの憧憬と称賛を集め、時代の象徴となるだけでなく、世界中のエグゼクティブを魅了する一台として揺るぎない地位を築くことに成功しました。その名車としての「伝統と歴史」が、2つの特別仕様車へと受け継がれデビューしました。
ジョエル・ロブション氏の後ろに佇むBMWは、その7シリーズ誕生40周年を記念した、きわめて稀少な特別限定車 750Li 40 Jahre(フィアツィッヒ・ヤーレ)です。ボディカラーには、7シリーズブランドが持つ深遠なる知性と気品を感じさせるBMW Individual ペトロール・マイカを採用。いずれも、BMW7シリーズのこれまでの軌跡と同様に、色褪せることのない輝きを放ち続ける特別なモデルになっています。同じ時代を駆けぬけ、文化を牽引し続けてきた両者の感性と世界観が、今なお新たな文化を生み、そして多くの人々を魅了してやまない理由とは? それは、変わらない伝統を守り続けること、それにも増して、誰よりも革新的であり続けることに他なりません。