2019年には電気自動車仕様のモデルを発売する MINI。しかしMINIはその先の、自動運転時代におけるクルマの在り方も提案しているのです。MINIが描く未来をみてみましょう。
世界に1台のクラシックMINI電気自動車仕様
3月に開かれた「ニューヨークモーターショー2018」に、電気自動車仕様のクラシックMINIが登場。世界中のMINIファンから「買いたい!」との声があがりました。しかし残念ながらこのクルマ、1台のみの特別製作モデルで、市販されることはありません。レトロな味のあるクラシックMINIが依然コアなファンから愛されていることが示されたエピソードでした。
2019年にも電気自動車を市販
しかしMINIはその進化を止めません。2019年には市販の電気自動車の生産を開始する予定で、すでにコンセプトカーが発表されています。
まだコンセプトカーしか発表されていないので、詳細はわかりませんが、近未来的なメタリックシルバーのボディに、ルーフにはイエローのグラデーションが大胆に施される斬新なデザイン、それでいて丸みの帯びたヘッドランプとグリルが織りなすフロントフェイスは、近未来的でありながらもどこかチャーミングで、愛くるしい。ボンネットのMINIロゴは、2018年3月に変更になったフラットデザインのものを採用。伝統思考と未来志向を表現したこのロゴは、クルマのエクステリアと見事に調和しています。
その全容を知るにはもう少し待たなければいけませんが、MINIは伝統の「ゴーカートフィーリング」を約束しています。ゴーカートフィーリングとはまるでゴーカートを運転しているかのようなキビキビした乗り味と臨場感のことで、MINIの哲学ともいえるものです。電気自動車の時代になっても、MINIの伝統は受け継がれるのですね。
受け継がれるゴーカートフィーリング
でも、MINI愛好家が心配しているのは、電気自動車時代のその先、自動運転時代におけるMINIの在り方ではないでしょうか。10年先も、その先も、ドライビングフィーリングは味わえるのかという、クルマの本質に関わる問題です。
その点については、BMWの100周年を機に発表された「MINI VISION NEXT 100」が1つの答えを出しています。MINIの未来を描いたこのビジョンには、ドライビングフィーリングに関するさまざまなアイデアが示されています。
その1つが、計器盤中央に配された「クーパーライザー」と呼ばれる丸形ダイヤルです。クーパーライザーのダイヤルを回すだけで、全自動を含む運転モードが選択できます。穏やかに走りたいとき、スポーティーに乗りこなしたいときなど、気分や状況に応じて、ドライブモードを変えられ、豊かなドライブ体験が味わえるのです。
もう1つの答えが、フロント部分が透明になっていて、路面が露わに見える構造です。このことでドライブの臨場感が増し、運転をより体感的に味わうことができます。
みんなのMINIが自分だけのMINIに
なお「MINI VISON NEXT 100」では、あらゆるMINIをあらゆる人が使用できる「シェアリング・エコノミー」を意識しています。自動運転によりクルマがユーザーを迎えに来てくれ、前述のクーパーライザーの操作により自分好みのエクステリア・インテリアに変更、ドライブモードも、ステアリングやペダルなども簡単に変更できます。そして運転が終わったら、また自動運転によって次の運転手のもとに向かう――という世界です。
MINIの進化を体感しよう
もちろんこれはビジョンに過ぎず、実現するのは10年先か30年先かわかりません。しかし自動運転時代になっても、ユーザーがドライブを楽しめる世界を、MINIは提案しています。
小ぶりでキュートなクラシックMINIから、電気自動車のMINI、そして将来はドライブモードが自由に変えられる近未来のMINIへと、進化を遂げようとするMINI。その進化を体感できるのはもうすぐです。