BMWのディーラーを訪れると、スーツにネクタイ姿、いつものセールス・コンサルタントとは違うカジュアルな服装のスタッフの存在に気が付きます。目印は写真のユニフォーム、真っ白なポロシャツ姿が目立ちます。胸元には、BMW Genius(ジーニアス)の英文字が大きく…。ジーニアスとは何者?どんな意味?さてさて今回の記事は、来場したお客様に対して、BMW車の商品説明をするだけ。クルマのセールスを一切しないブランド・アンバサダー、「BMWジーニアス」という職種をご紹介します。なにやら、ショールームの新しい在り方が見えてきそうですね。
ショールームに足を運びたがらないお客様たち
例えば、国道沿いの路面店。大きく構えるディーラーに入るのは、かなりの勇気がいりますよねぇ? 一度でも入ったら、そぅ簡単には出してはもらえないみたいな(笑)。特に輸入車のディーラーなら尚更です。BMW車に興味があるのに、高級なイメージで気が引けそう、しつこく営業されそう、気軽に質問ができないなどなど…。一頃前の輸入車販売なら、商品力のあるクルマを造り、綿密なマーケットリサーチをし、格好いいTVCMを投下していれば、黙っていてもクルマはバンバン売れるという時代がありました。ショールームはお客様を迎える場所ではなく、セールスマンの詰め所のようなスペースになっていた悪しき時代です。
最近では、インターネットの普及により、簡単にカタログが入手でき、そこそこの商品知識もHPから読み取れます。でもやはり、ショールームで実際のクルマを前にして確かめたいというお客様が増えているのも事実です。そう言えば、現・横浜市長の林文子さんが、BMWの支店長時代のとき、夜間のガランとした広いショールームを有効活用するために、クラシック音楽の演奏会を開いたり、パーティーを催したりして、お客様との接遇の機会を増やしていったのだとか…。他社ショールームでは、朝カフェをオープンさせてモーニングセットを安く提供したり(もちろん他車に乗るお客様のご来店も大歓迎)。どうすればお客様にショールームへ来てもらえるのか? ディーラー離れを防ぐため、各社色々、試行錯誤を重ねているようです。
プレッシャーを与えることなく、BMWの魅力を伝達
ジーニアス(Genius)という単語は、「天才・特に秀でた才能」と訳されます。察するに、米国Apple社のAppleストアに常駐しているプロダクトの専門家のことを「ジーニアス」と呼んでいることに着想してのネーミングかもしれませんね?BMW独本社は、2013年から「BMWジーニアス」という職制をワールドワイドで展開し、BMW Japanでは2014年から導入しています。クルマという商品だけでなく、BMWという企業ブランドや、プロダクツの魅力を余すことなく分かりやすく伝える、いわば“商品説明専任スタッフ”という重要なポジションです。
出典:BMW Japan BMWジーニアスって何?
この制度の導入意義は? BMWの正規ディーラーには、実に様々なお客様がやって来ます。それこそBMWの熱狂的なファン、いわば“BMW博士”のようなお客様たち…。クルマのことは正直よく分からない、でもTVCMでやっていた新型車を少し見たいというお客様など…。年齢幅の広い、実に様々なお客様がショールームにいらっしゃいます。これも、電気自動車やコンパクトカー、ラグジュアリーカーなど…。個性的で魅力的なラインアップが、BMWに増えたことへの結果ではないでしょうか? 輸入車のディーラーというと、どこか敷居が高く感じられる。そんな時に、ショールームをもっと気軽に楽しんでもらいたい。プレッシャーを与えることなく、BMW車の魅力をフランクに伝え、その結果としてBMWを好きになってもらうというのが、「BMWジーニアス」の大きな役割なんですね。
お客様のカーライフ、新しい発見に対してのお手伝い
例えばこんなケースもあります。そもそもセダンを見に来たお客様が、実は心の片隅でSUVにも興味があり、本当は自分にはセダンよりもこっちのクルマの方が合っているのではないかと…。そんな時に、「BMWジーニアス」がお客様の個人的な関心からお話を伺ったり、ライフスタイルや趣味などを会話の中からさりげなく察知したり…。どんな時に乗っているのか、誰と一緒に乗っているのかなど、セールスとは異なる視点で会話をし、お客様のカーライフに対して
の“新しい発見のお手伝い”をしていきます。加えて、BMWの魅力を一番知ってもらえるのが試乗だとか。BMWジーニアスも同乗し、一番ピッタリの試乗ルートを提案。そのモデルの魅力を、一番体感してもらえるテストドライブ・コースを案内してもらえるのも嬉しいアドバイスです。
いま、BMWのショールームには変化が起きている
昔の輸入販売店では、世間話すらもせずに、来店したお客様に向かって、すぐにクルマの説明をし始めたり、すぐにカタログを取り出してきて数値の自慢を披露したりするのが常でした。こんなプレッシャーは、もう感じなくてもいいようです。BMW Japanは、2020年までに、すべての拠点にBMWジーニアスを置く計画だそう。BMW正規ディーラーに行けば、笑顔の素敵なBMWジーニアスに必ず会えるようになる訳ですね。
BMWにモデル数が増えたことで、一昔前とは格段に違う知識力も要求されます。しかしそういった部分は、「BMWジーニアス」が受け持ち、販売部門は主に「セールス・コンサルタント」が担当するという新体制でお客様をフォローしています。それはBMWブランドらしい、新たなおもてなしのカタチ。100人のBMWジーニアスがいたら、100通りの接し方があると言います。今、BMWのショールームには、新しい変化が起きています。クルマのブランドイメージは、TVCMなどではなく、もはやディーラーの現場が構築する時代に突入しているのかもしれません。それではショールームでお逢いしましょう!!
はじめまして、モトーレンレピオの「BMWジーニアス」です
皆さまのご来店を、ショールームでお待ちしております
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