普段使いもできる実用性の高さを兼ね備えているのが、MINIクロスオーバーです。
「MINIは趣味のクルマ」というイメージを持っている方や、「購入してみたいと思うけれど、日常的に使うには制約が多いのでは?」と躊躇している方も、MINIクロスオーバーの使いやすさが分かれば、思わず試乗に出かけたくなるはずです。
そこで今回は、コンパクトなSUV5ドアクーペ「MINIクロスオーバー」のさまざまな魅力を取り上げてみます。
大きくなっても扱いやすいMINI
MINIの中でも、5ドアSUVとして異彩を放っているクロスオーバー。登場時には批判的な声もありましたが、着実にファンを増やしながらモデルチェンジを繰り返してきました。2014年にモデルチェンジをした現行モデルには、3ナンバーのボディが与えられています。
全長4,315mm×全幅1,820mm×全高1,595mmと、歴代MINIと比較するとボディサイズが大きくなったMINIクロスオーバーですが、その利便性は大きく向上しています。中でも、後部座席への乗り降りのしやすさと移動時の快適さは大きな魅力です。
3ドアクーペは、後部座席を利用するたびに前席を倒して乗り降りする必要があります。ご家族からのクレームは避けられませんよね。MINIクロスオーバーの5ドアなら、乗降時の手間は全くかかりません。
なお、MINIクロスオーバー5ドアの乗車定員は5名ですが、これは「5人乗る気になれば、なんとか乗れますよ」という意味ではなく、実際に大人が5人乗っても快適な移動ができる数字です。ちょっとした買い物や駅までの送迎といった日常的なシーンだけではなく、家族でのロングドライブも余裕で楽しむことができます。
取り回ししやすいサイズで安心
MINIクロスオーバーの全長は4,315mmと、先代の4,120mmから随分と大きくなりました。それでも、一般的な立体駐車場の長さ制限は一般的に5,000mm程度なので、問題なく停めることができます。立体駐車場に入るSUVはなかなかありませんよね。MINIとして考えれば大きくなったボディも、一般的なSUVと比較すれば、コンパクトであることに変わりありません。
また、先代よりも45mm上がった全高によってアイポイントが上がったため、女性や初心者の方でも取り回しが容易になっています。同時に、車内の頭上スペースにも余裕が生まれました。後席乗車中の圧迫感もないので、ご家族の評価も高くなるでしょう。
家族で使える5ドア
MINIクロスオーバーをご家族で利用する場合には、「後部座席からチャイルドシートを載せる」あるいは、「大きな荷物も自在に積みおろしできる」いうメリットもあります。雨の日に買い物をした帰りなどにも、ドア数の多さが役立つでしょう。
450ℓという大容量のラゲッジ・スペース(トランク)も、家族利用には嬉しい設備です。後席を収納すれば、最大で1,390ℓまで荷室を拡大できます。メルセデス・ベンツGLAの荷室容量が421ℓ(後席収納時1235ℓ)、アウディQ2は405ℓ(後席収納時1,050ℓ)ですから、MINIクロスオーバーの優れた荷室容量がよく分かりますね。
MINIファンも納得の遊び心満載
ファミリーカーとしての役割をしっかりとこなしながら、ファンの心をくすぐる演出も多彩です。
運転席に座れば、まるでコックピットを思わせるトグルスイッチが目に入ります。円形を多く取り入れたインテリアデザインはMINIらしい個性を感じさせ、各所に採用されたクローム仕上げは、ワンランク上の空間を実感させてくれるでしょう。
ディスプレイ周辺のLEDリングにも注目です。LEDは飾りでついているわけではなく、エンジンのオンオフやエンジンの回転数などと連動して、多彩な輝きを見せてくれます。夜のドライブでは、ファミリーカーでは味わえないムードの車内空間で優越感に浸れますよ。
もちろん、エクステリアにはスタイリッシュでありながら愛嬌があるMINIならではの個性があり、「見られることで浸れる優越感」は乗った人にしか分かりません。
MINIクロスオーバーの走りは上質
上級志向に切り替わった大人の走りと足回りで、ハイウェイから連続するカーブまでこなすのがMINIクロスオーバーです。
ゆっくりと街を流しているときだけではなく、右左折時などのちょっとした挙動にも、全体的な作りの上質さが感じられるはずです。使いにくそうだからといって選択肢の対象からMINIクロスオーバーを外しているなら、新しい発見をするきっかけを逃しているかもしれませんよ。
選ぶ楽しみもある豊富なグレード
MINIクロスオーバーは、グレードによって走りの性格が異なります。
・エントリーモデルでも満足の走りを実現
エントリーモデル「ONE」のエンジンは、102PS / 180Nmを発揮します。パワー不足を心配する方もいるかもしれませんが、街乗りや高速でのロングドライブでも、快適な走りを実現します。「移動するための趣味のクルマ」と思って運転すると、逆にその概念を覆されるでしょう。
・トルクフルなディーゼルエンジンも魅力
ディーゼルエンジンのエントリーモデル「COOPER D」には、150PS / 330Nmを発揮する新世代のディーゼルエンジンが搭載されています。なお、ディーゼルエンジン最上位モデルの「COOPER SD ALL4」には、190PS / 400Nmの高出力なエンジンが搭載されているので、「ディーゼルは非力だから」と敬遠している方でも満足の走りを体験できるでしょう。
また、ディーゼルエンジンにはトルクが太いという特徴があるため、ストップアンドゴーを繰り返す都心部などでも、走り出しはストレスフリー。さらに、軽油で走ってくれるので、維持費を抑えられるというメリットもあります。
・走りにこだわったCOOPER S
「COOPER S」は192PS / 280Nmのエンジンを搭載した走り重視のモデルです。2ℓターボエンジンとしてスペックを見ると物足りなさを感じるかもしれませんが、MINIクロスオーバーのボディサイズを考慮すれば、十分なパフォーマンスを発揮してくれます。
このように、MINIクロスオーバーには「運転のしやすさは大事だけど、デザインや走りにもこだわりたい」というご家族を納得させられる要素が豊富に詰まっています。
誰もが楽しめるMINIクロスオーバー5ドアクーペ
趣味性の高さと実用性の高さを兼ね備えたMINIクロスオーバー。「3ナンバーでありながらコンパクト5ドア」という、相反する魅力を持った個性的な1台は、街乗りからレジャーまで、さまざまなシーンで活躍してくれます。
MINIクロスオーバーは、クーペファンの所有欲も満たします。たしかに、3ドアクーペには「実用性など気にしない」といった独特なオーラがあります。5ドアの外観に抵抗があるというクーペファンもいるでしょう。しかし、ご家族から「実用的なクルマがいい」と言われている方は、「実用性の高い5ドアクーペ」を選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。
好みや用途に応じたエンジンを選べば、満足度の高いドライビングも体験できます。ぜひ、休日には遠出をして、MINIクロスオーバーの走りを楽しんでみてください。