ネオゴシック様式のミュンヘン旧市街を離れると、突如現れるBMW本社屋

  • 2018-4-10
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ドイツ

ドイツのミュンヘン市は、大昔からの建物を修復しつつ残してきた文化遺産の街。ネオゴシック様式の建造物が連なり、とても趣があり印象的な古い街並みです。その中でも、ミュンヘン観光の出発点としても相応しい、マリエン広場。その歴史ある広場に面し、人形たちの仕掛け時計でも有名な新市庁舎と、ショッピングモールを有するマリエンプラッツ駅からUバーン(地下鉄)に乗って、ミュンヘン・オリンピック(1972年に開催)の会場となった、オリンピア・アインカウフツェントラム駅で降りてみました。

マリエン広場※ドイツ、ミュンヘンのマリエン広場

”フォーシリンダー”、という4本の円筒形ビルが出現

さて地上に広がるのは、数分前に見たネオゴシック様式の街並みとは極めて対照的な、現代様式の近代的な風景です。周りには、ミュンヘン・オリンピックの中央会場になったスタジアムやオリンピア公園、6車線もの幅広い幹線道路など。そしてこの一画に、なんと4本の円塔形を束ねた通称”フォーシリンダー”と言うビルがそびえ建ちます。これこそがBMW本社屋、ヘッドクォーター(司令塔)なんですね。大胆にも4気筒エンジンを象徴するこの“BMW Tower”は、遠く離れたところからでもよく見え、まさにミュンヘン市のランドマークにもなっています。

 画像出典:YouTube
Googleマップ上のBMW Towerはこちら:https://www.google.com/maps/@48.1769178,11.5576949,3a,82.2y,111.41h,96.81t/data=!3m6!1e1!3m4!1sGM6wMJ3C-7zmVxaqg_Ngug!2e0!7i13312!8i6656

BMWの販売促進にも一役買った”フォーシリンダー”ビル

オーストリアの人気建築家カール・シュヴァンツァー氏が、1973年に設計したこの規格外のBMW Towerは、その当時でも革新的かつ勇壮な建造物でした。
ミュンヘン市が1963年に立てた都市開発計画の基本方針に沿い、オリンピック開催都市に選定されたのを機に、オフィスビルを印象に残る外観でアピールすることで、BMWの販売促進にも役立ち、オリンピック施設に溶け込むデザインにしたと言われています。彼のデザインは、斬新かつ近代的。上から釣り下げられたような“フォーシリンダー”の独創的な構造は、オフィスビル建築として非常に画期的なデザインでした。油圧リフトで持ち上げられた各フロアは、中心部に沿って釣り上げられ、築40年以上が経った今でも、外観は近未来的で独創的な様相です。

その後2002年頃に、現在の建築技術規準に合わせるために、約30年間経過したBMW Towerの近代化が計画され、カール・シュヴァンツァー氏のデザインを継承しつつ改修デザインが施され、22階建てのビル内部がすべて新しくなりました。工事は2004年から行われ、28ヵ月の改装期間を経て2007年にリニューアル、2度目のオープンを迎えました。今回の改修には、BMW Tower のために特別に開発された新技術が随所に盛り込まれ、まさにBMW車の開発と同じくらいの情熱が注ぎ込まれたのではないでしょうか。


※BMW Towerのライトアップイベント(2017年12月)

そもそもの量販グレード車は、4気筒エンジン搭載

4気筒の”フォーシリンダー”ビル、と言えば、BMWのエンジンにも触れないわけにはいきません。手頃な価格帯のクルマとしては、最高のスポーツサルーンという評価を確立したモデルが、3シリーズです。スタイリング、エンジニアリング、走行性能、品質とあらゆる面で一段と洗練され、BMWテイストを幅広い層に浸透させました。そしてその3シリーズ、デビュー当初のパワーユニットは、すべて直列4気筒を搭載。その4気筒エンジンを基本ベースに気筒数を増やし、直列6気筒(名称:ビッグシックス)が誕生しました。その理想的な爆発タイミングは振動の少なさから“シルキー・スムース”と形容され、“シルキー・シックス”という愛称までも付きました。こうしてBMW社は、エンジン屋としてのブランドイメージを確実に築きあげていったのです。

BMWといえば、このように直列6気筒エンジンのイメージが強いのですが、直列4気筒エンジンを搭載した3シリーズが量販グレードの主流になっていることから、街中で見かけるBMW車には4気筒エンジンを搭載したモデルが数多く走っています。320iには、直列4気筒ツインパワー・ターボ・エンジンを搭載。精度も更にアップし、6気筒並の静粛性を確保。軽量な4気筒エンジンと相まって、操縦安定性のアップや燃費向上にも貢献しています。さてと、もし芸術の街・ミュンヘンに行かれるのなら、最先端と古き良きもの。ドイツ観光は、その両面から楽しんでみるのがオススメではないでしょうか。

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